高速道路などを走行中、突然「パチッ」という音と共に車に傷が…。ボンネットにできた厄介な飛び石の傷に、どう対応すべきか悩んでいませんか。小さい傷だからと気にしないで見過ごしたり、放置してもいいものか迷う方もいるでしょう。
修理を決意しても、その方法は様々です。自分でタッチペンを使って手軽に済ませるのか、それとも専門の修理業者に依頼するのか。業者に頼む場合でも、安心感のあるディーラーやトヨタ、手軽なイエローハット、そして全国に店舗網を持つオートバックスなど、選択肢は多岐にわたります。
それぞれのボンネットの飛び石修理料金はいくらなのか、ディーラーでボンネット交換するといくらかかるのか、また新車の場合の対応や、ボンネットだけでなく車のフロントガラスの飛び石修理の費用、さらには飛び石でボンネットに傷がついた場合に保険で修理できるのか、疑問は尽きません。
この記事では、ボンネットの飛び石修理をオートバックスに依頼する場合を中心に、料金や評判、他の選択肢との比較を徹底的に解説します。修理で後悔しないための最適な方法を見つけましょう。
この記事を読むと分かること
- オートバックスでボンネットの飛び石修理を行うメリットと具体的な料金
- ディーラーやイエローハットなど他社とのサービス・費用の違い
- 自分でタッチペン修理する方法とその注意点、傷を放置するリスク
- 飛び石修理で自動車保険を使うべきかどうかの判断基準
ボンネットの飛び石修理、オートバックスが選ばれる理由
- ボンネットの飛び石修理業者の選び方とは?
- 一般的なボンネットの飛び石修理料金の相場
- ボンネットの飛び石修理はディーラーやトヨタでも可能
- 新車の飛び石はディーラーに相談すべき?
- イエローハットでの飛び石ボンネット修理の特徴

ボンネットの飛び石修理業者の選び方とは?
ボンネットの飛び石修理を依頼できる業者は、主に「ディーラー」「カー用品店」「板金塗装工場」の3つに分けられます。どの業者を選ぶべきかは、あなたが何を最も重視するかによって変わってきます。
まず、品質と安心感を最優先するならばディーラーが第一候補です。メーカーの正規販売店であるため、純正塗料を使用し、車種ごとの専門知識を持った技術者が作業を行います。仕上がりのクオリティは最も高いと考えられます。
次に、料金の手軽さと利便性を重視するなら、オートバックスやイエローハットといったカー用品店が適しています。全国に店舗がありアクセスしやすく、料金もディーラーに比べて安価な傾向にあります。簡単な傷であれば、迅速に対応してもらえる点も魅力です。
そして、専門的な技術を求めるなら、地域の板金塗装工場も有力な選択肢です。塗装を専門としているため、ディーラーに劣らない高い技術力を持つ工場も少なくありません。費用は工場によりますが、ディーラーよりは安く、カー用品店よりは高くなることが一般的です。
以下の表に各業者の特徴をまとめました。これを参考に、ご自身の希望に最も合う業者を選んでみてください。
業者の種類 | メリット | デメリット | こんな人におすすめ |
ディーラー | ・仕上がりの品質が高い ・純正色で色のズレがほぼない ・メーカー保証など安心感が強い | ・費用が最も高額になりやすい ・修理に時間がかかる場合がある | ・仕上がりの品質を最優先したい ・新車や高級車に乗っている |
カー用品店 | ・料金が比較的安い ・店舗数が多く利用しやすい ・WEB予約など利便性が高い | ・店舗により技術力に差がある可能性 ・複雑な修理は対応不可な場合も | ・費用を抑えて手軽に修理したい ・急な傷にすぐ対応してほしい |
板金塗装工場 | ・専門的な技術力が高い ・ディーラーより安価な場合がある ・柔軟な対応が期待できる | ・工場ごとに技術や料金の差が大きい ・自分で優良工場を探す手間がかかる | ・品質と費用のバランスを取りたい ・信頼できる工場を知っている |
一般的なボンネットの飛び石修理料金の相場
ボンネットについた飛び石の傷は、その大きさや深さによって修理方法と料金が大きく異なります。
まず、1cm未満の非常に小さな点状の傷であれば、「タッチアップペン」によるDIY補修が最も安価な方法です。カー用品店などで数千円で購入でき、自分で作業すれば費用を最小限に抑えられます。
プロに依頼する場合、傷の大きさによって料金は変動します。直径1cm程度の小さな傷であれば、部分的な補修で済むことが多く、8,000円から20,000円程度が料金の目安です。この場合、傷の周囲を研磨し、再塗装する作業が行われます。
傷が5cm程度まで広がると、より広範囲の作業が必要となり、料金は20,000円から40,000円程度になります。へこみを伴う場合は、パテで表面を平らにしてから塗装するため、料金が加算される傾向があります。
それ以上に傷が広範囲に及ぶ場合や、複数の傷が点在する場合は、ボンネット全体を塗装する「板金塗装」が必要になることがあります。この場合の費用は50,000円から100,000円以上と高額になります。
これらの料金はあくまで目安であり、車種や塗装の種類(パールやメタリックなど)によっても変動するため、正確な費用は必ず事前に見積もりを取って確認することが大切です。

ボンネットの飛び石修理はディーラーやトヨタでも可能
ボンネットの飛び石修理を、トヨタをはじめとする各自動車メーカーのディーラーに依頼することはもちろん可能です。ディーラーでの修理には、他の業者にはない独自のメリットと、考慮すべき点が存在します。
最大のメリットは、仕上がりの品質と安心感です。ディーラーでは、メーカーから供給されるその車種専用の純正塗料を使用します。そのため、修理箇所の色が他の部分とずれてしまう「色ブレ」のリスクが極めて低いのが特徴です。また、メーカーの厳しい基準に基づいた研修を受けた専門技術者が作業にあたるため、安定して高いクオリティの修理が期待できます。
特に、繊細な塗装が施された新車や、複雑な色合いを持つ車種の場合、ディーラーに任せる安心感は大きいでしょう。
一方で、デメリットとして挙げられるのは費用です。純正塗料の使用や品質管理基準の高さから、工賃や部品代がカー用品店や一般的な板金塗装工場に比べて高額になる傾向があります。また、修理工程が厳格に定められているため、作業に時間がかかり、車を預ける期間が長くなることも考えられます。
したがって、費用や時間よりも、とにかく完璧な仕上がりを求める方にとって、ディーラーは最も信頼できる選択肢の一つと言えます。
新車の飛び石はディーラーに相談すべき?
新車に飛び石の傷がついてしまった場合、ショックは大きいものです。そして、どこで修理すべきかという悩みは、中古車以上に深刻かもしれません。このような状況では、まずディーラーに相談することを強くおすすめします。
その理由は、新車の塗装が持つ独特の輝きや色合いを最も忠実に再現できるのがディーラーだからです。新車の塗装は、工場出荷時の状態が最も完璧であり、経年による色あせがほとんどありません。ディーラーではメーカー指定の純正塗料と調色データを用いるため、修理箇所だけ色が浮いて見えるといった失敗のリスクを最小限に抑えられます。
また、メーカーによっては、ボディの防錆保証などを設定している場合があります。ディーラー以外で修理を行うと、万が一錆が再発した際に保証の対象外と判断される可能性もゼロではありません。その点、正規ディーラーでの修理であれば、保証の面でも安心できます。
もちろん、前述の通り、ディーラーでの修理は費用が高くなる傾向にあります。しかし、新車時の美しい状態を長く保ちたい、将来の売却価値を少しでも維持したいと考えるのであれば、ディーラーに依頼する価値は十分にあると考えられます。まずは見積もりを取り、費用と品質のバランスを検討するのが賢明な判断です。

イエローハットでの飛び石ボンネット修理の特徴
イエローハットは、オートバックスと並ぶ大手カー用品店であり、ボンネットの飛び石修理サービスも提供しています。イエローハットに修理を依頼する際の最も大きな特徴は、オートバックスと同様に「手軽さ」と「料金の分かりやすさ」です。
全国に展開する店舗網により、自宅や職場の近くで気軽に相談・依頼できる利便性は大きなメリットです。多くの店舗ではWEBや電話での予約に対応しており、忙しい方でもスムーズに利用できます。
料金面では、ディーラーに比べてリーズナブルな価格設定が魅力です。小さな傷であれば1万円台から対応している場合が多く、修理費用をなるべく抑えたいと考えるユーザーにとっては有力な選択肢となります。
サービス内容については、軽微なこすり傷や線傷の補修が中心です。オートバックスと同様に、専門のスタッフが作業を行いますが、店舗によって提携している板金工場や導入している設備が異なるため、対応できる傷の範囲や仕上がりには多少の差が生じる可能性があります。
注意点として、特殊な塗装が施された車や、大きなへこみを伴うような複雑な修理は、対応が難しい場合があります。そのため、修理を依頼する前には、必ず店舗で実際に見積もりを取り、対応可能かどうかを確認することが大切です。
ボンネットの飛び石修理、オートバックスでの気になる疑問
- 小さい飛び石は放置?気にしないための対策
- 飛び石の修理を自分でするならタッチペンが有効
- 車のフロントガラスの飛び石修理はいくら?
- ディーラーでのボンネット交換はいくらかかる?
- 飛び石でボンネットの傷を保険で修理できるか
- まとめ:ボンネットの飛び石修理はオートバックスが便利

小さい飛び石は放置?気にしないための対策
「小さい傷だから」とボンネットの飛び石を放置したり、気にしないで見過ごしたりすると、後々大きなトラブルにつながる可能性があります。
飛び石の傷を放置するリスク
飛び石による傷は、単に見た目が悪くなるだけではありません。最も懸念されるのが「錆」の発生です。傷によって塗装が剥がれると、その下の鋼板がむき出しになります。鋼板が雨水や空気に直接触れることで酸化が始まり、錆が発生してしまうのです。
最初は小さな点のような錆でも、塗装の内側で徐々に進行し、気づいた頃には塗装が浮き上がって剥がれてくる「塗装のブリスター」という現象を引き起こすことがあります。こうなると、修理費用は当初の何倍にも膨れ上がってしまいます。また、車の査定時にも錆は大きなマイナスポイントとなり、売却価格の低下に直結します。
傷を気にしないための予防策
飛び石によるダメージを完全に防ぐことは困難ですが、リスクを軽減し、傷を気にしないための対策は存在します。
一つは、車のボディに「プロテクションフィルム」を施工する方法です。これは透明で厚みのある特殊なフィルムで、ボンネットやバンパーなど傷がつきやすい部分に貼り付けます。物理的に塗装面を保護するため、飛び石に対する防御効果は非常に高いです。
もう一つは、「ガラスコーティング」です。硬い被膜を塗装面に形成することで、塗装自体の強度を高め、小さな飛び石による傷をつきにくくします。また、傷がついてもコーティング層で食い止め、塗装本体へのダメージを防ぐ効果も期待できます。
飛び石の修理を自分でするならタッチペンが有効
費用をかけずに飛び石の傷を目立たなくしたい場合、自分で「タッチペン」を使って修理する方法が有効です。これは、特に1mm~2mm程度の小さな点状の傷に対して効果的な応急処置と言えます。
タッチペンのメリット・デメリット
最大のメリットは、その手軽さと圧倒的なコストパフォーマンスです。タッチペンはカー用品店やディーラーで1,000円~2,000円程度で購入でき、自分の好きな時間に作業できます。正しく使えば、傷口からの錆の発生を予防する効果も期待できます。
一方、デメリットは仕上がりのクオリティです。プロの修理とは異なり、どうしても補修跡が目立ってしまうことがあります。特に、メタリックやパール系の複雑な色の場合、完全に色を合わせるのは困難です。また、深い傷や広範囲の傷には対応できず、無理に作業すると逆に見栄えを悪くしてしまうリスクもあります。
タッチペンでの補修手順
- 洗浄と脱脂: まず、傷とその周辺をカーシャンプーなどで綺麗に洗い、水分を完全に拭き取ります。その後、シリコンオフなどの脱脂剤で油分を除去します。この下地処理が仕上がりを大きく左右します。
- 塗布: タッチペンの塗料をよく振り、傷口にチョンと点を置くように塗料を乗せます。爪楊枝の先を使うと、より精密に作業できます。一度に厚塗りせず、乾燥させながら数回に分けて塗り重ねるのがコツです。
- 乾燥: 塗料が完全に乾くまで、最低でも1週間は触らず、洗車も避けてください。
あくまで簡易的な補修であると理解した上で、小さな傷の応急処置として活用するのが良いでしょう。

車のフロントガラスの飛び石修理はいくら?
ボンネットと同様に、フロントガラスも飛び石の被害に遭いやすい箇所です。フロントガラスの傷は視界に関わるため、放置は非常に危険です。修理方法は、傷の大きさや場所によって「リペア」と「交換」の2種類に分かれます。
リペアは、傷が比較的小さい(直径1.5cm程度まで)場合に行われる補修作業です。特殊な樹脂をひび割れに注入し、硬化させることで傷を目立たなくし、それ以上ひびが広がるのを防ぎます。オートバックスなどのカー用品店や専門店での修理料金は、1箇所あたり15,000円から30,000円程度が相場です。作業時間も30分から1時間程度と比較的短時間で完了します。
一方、ひび割れが大きくなってしまった場合や、傷が運転席の目の前など視界の重要な部分にある場合は、フロントガラス自体の交換が必要になります。交換の費用は車種によって大きく異なり、軽自動車や国産コンパクトカーで7万円~12万円程度、自動ブレーキ用のカメラなどが付いた高機能ガラスの場合は15万円から20万円以上かかることもあります。
フロントガラスの傷は、放置すると走行中の振動や温度変化で一気に広がる危険性があります。小さな傷のうちに、速やかにリペアを行うことが、結果的に費用を抑える上で大切です。
ディーラーでのボンネット交換はいくらかかる?
飛び石による損傷が激しい場合や、ボンネットがアルミ製で板金修理が難しい場合などには、修理ではなく「交換」という選択肢が浮上します。ディーラーでボンネットを交換する場合、費用はかなり高額になることを覚悟しておく必要があります。
料金の内訳は、主に「ボンネット本体の部品代」と「塗装代」、そして「交換工賃」の3つで構成されます。
ボンネットの部品代は車種によって大きく異なり、軽自動車やコンパクトカーで3万円~5万円程度、普通車やSUVになると5万円~10万円以上になることもあります。
新品のボンネットは未塗装の状態で供給されるため、車両の色に合わせて塗装する作業が必須です。この塗装代が意外と高く、単色かパール・メタリックかによっても変わりますが、5万円~8万円程度かかるのが一般的です。
これらに交換工賃が加わり、総額としては、軽自動車でも10万円前後、普通車であれば15万円から20万円以上になるケースも珍しくありません。
修理と交換のどちらが適しているかは、損傷の度合いと見積もり金額によって判断が分かれます。大きなへこみや広範囲の傷で板金塗装費用が10万円近くになるようであれば、いっそ新品に交換した方が仕上がりが綺麗で確実、という考え方もできます。まずはディーラーで見積もりを取り、修理と交換の両方の費用を比較検討することが重要です。

飛び石でボンネットの傷を保険で修理できるか
飛び石によるボンネットの傷は、自動車保険(任意保険)に付帯している「車両保険」を使って修理することが可能です。飛び石は「飛来中または落下中の他物との衝突」という事故扱いになり、一般型の車両保険だけでなく、「エコノミー型(車対車+A)」と呼ばれる限定的なタイプの車両保険でも補償の対象となります。
ただし、保険を使うかどうかは慎重に判断する必要があります。なぜなら、車両保険を使うと翌年度の自動車保険の等級が1等級ダウンし、さらに事故有係数適用期間が1年間加算されるためです。これにより、翌年以降の保険料が数年間にわたって割高になってしまいます。
例えば、修理費用が5万円だったとしても、保険を使うことによる将来の保険料アップ分が5万円を上回ってしまうのであれば、自己負担で修理した方が経済的です。一般的に、10万円以下の修理であれば、保険を使わずに自費で対応した方が得策であるケースが多いと言われています。
また、車両保険には「免責金額(自己負担額)」が設定されていることがほとんどです。免責金額が5万円の場合、修理費用が8万円かかったとしても、保険から支払われるのは3万円のみです。この場合も、3万円のために保険を使って等級ダウンするデメリットを考慮すると、自費での修理が賢明な選択となるでしょう。
保険を使う前には、必ず保険代理店や保険会社に連絡し、保険を使った場合の翌年度以降の保険料がいくらになるかシミュレーションしてもらうことを強くおすすめします。

まとめ:ボンネットの飛び石修理はオートバックスが便利
- ボンネットの飛び石修理はディーラー、カー用品店、板金工場で可能
- 品質重視ならディーラー、手軽さと料金ならオートバックスなどのカー用品店が選択肢
- オートバックスは全国に店舗がありアクセスしやすくWEB予約も便利
- 専門知識を持つ整備士が多数在籍しており安心して任せられる
- 修理料金は傷の大きさや場所で変動し、ドアミラーの傷なら8,800円からが目安
- 一般的なボンネットの小傷修理は1万円台から4万円程度が相場
- ディーラーでの修理は高品質だが費用が高額になる傾向がある
- 新車の傷は色の再現性が高いディーラーへの相談がおすすめ
- 小さい傷の放置は錆の原因となり、修理費用増大や査定額低下のリスクがある
- 予防策としてプロテクションフィルムやガラスコーティングが有効
- DIYならタッチペンが安価で手軽だが、仕上がりはプロに劣る
- フロントガラスの傷はリペアなら1.5万円から、交換なら7万円以上が目安
- 損傷が激しい場合はボンネット交換となり、10万円以上の費用がかかることも
- 車両保険を使って修理できるが、等級ダウンによる保険料アップに注意が必要
- 10万円以下の修理では、保険を使わず自費で対応した方が得な場合が多い