実家のタンスに眠っている大量の着物や、遺品整理で出てきた古い着物。「もう着ないけれど、どうやって処分すればいいのか分からない」と悩んでいませんか?
燃えるゴミに出していいのか、寄付先はあるのか、それとも売れるのか…。思い出が詰まった着物だからこそ、ただ捨てることには罪悪感もありますよね。
実は、着物の処分方法は大きく分けて5つあります。しかし、方法によっては「処分費用」がかかったり、多大な「手間」がかかったりすることをご存知でしょうか?
この記事では、以下のポイントについて詳しく解説します。
- 着物を処分する5つの方法と、それぞれの費用・手間
- 「ゴミ」として出す場合の自治体のルールと注意点
- 最も賢い「費用ゼロで現金化」するための具体的な手順
結論から言うと、いきなりゴミ袋に入れるのは「損」です。まずはこの記事を読んで、あなたにとって負担が少なく、気持ちよく手放せる方法を見つけてください。
着物をゴミや寄付で処分する5つの方法とそれぞれの費用・メリット
「着物 処分」と考えたとき、真っ先に思い浮かぶのは「ゴミとして捨てる」ことかもしれません。しかし、着物は素材によってゴミの区分が異なったり、寄付するにも条件があったりと、意外に落とし穴が多いものです。
ここでは代表的な5つの処分方法について、「かかる費用」と「メリット・デメリット」を比較しながら解説します。
自治体の可燃ゴミ・粗大ゴミとして捨てる(費用:無料〜数百円)

最も手っ取り早いと思われがちなのが、自治体のゴミ回収に出す方法です。しかし、これには分別の知識と心理的なハードルが伴います。
一般的に、着物は素材によって以下のように区分されることが多いです。
- 綿・麻・ウール・化学繊維(ポリエステル等): 可燃ゴミ(燃えるゴミ)
- 絹(シルク): 資源ゴミ(古布)として回収する場合もあれば、可燃ゴミの場合もある
- 帯や小物(金属糸使用): 不燃ゴミの場合がある
まず、お手持ちの着物の素材をタグなどで確認する必要があります。そして、自治体のルールに従って指定のゴミ袋(有料の場合あり)に入れて出します。一度に大量に出すと回収してもらえないこともあるため、数回に分けて出す手間も発生します。
メリット:
- 自分のタイミングですぐに処分できる。
- 費用が安い(ゴミ袋代程度)。
デメリット:
- 「親の着物をゴミとして燃やす」という強い罪悪感を感じる方が多い。
- 素材ごとの分別が面倒。
- 大量にある場合、重いゴミ袋を収集所まで運ぶのが重労働。
Check: お住まいの地域の正確な分別ルールは、自治体の公式サイトや環境省の一般廃棄物に関する情報などで確認しましょう。
NPO団体や施設へ寄付する(費用:送料自己負担)
「捨てるのは忍びない」「誰かの役に立ててほしい」という優しい気持ちから、NPO法人や海外支援団体への寄付を検討する方もいます。
確かに社会貢献にはなりますが、注意すべきは「完全無料ではない」という点です。多くの団体では、着物を送る際の「送料」は寄付者(あなた)の自己負担となります。着物は重量があるため、段ボール1箱送るだけでも1,000円〜2,000円程度の送料がかかるケースが一般的です。
また、団体によっては「汚れのないものに限る」「化学繊維は不可」などの受け入れ条件が厳しい場合もあります。
メリット:
- 着物が再利用され、社会貢献につながる。
- 捨てる罪悪感がない。
デメリット:
- 送料が自己負担になり、お金がかかる。
- 事前に問い合わせや梱包作業が必要。
ネットオークション・フリマアプリで売る(費用:手数料・手間)

メルカリやヤフオク!などのフリマアプリを使って、自分で売る方法です。「自分の言い値で売れる」のが最大の魅力ですが、着物の出品は初心者には非常にハードルが高いのが現実です。
着物を出品する場合、以下のような詳細な情報の記載が求められます。
- サイズ: 身丈、裄丈(ゆきたけ)、袖丈、前幅、後幅などをセンチ単位で計測。
- 素材: 正絹なのか化繊なのかの明記。
- 状態: シミ、カビ、ほつれの位置を正確に撮影・記載。
これらを怠ると、購入後に「サイズが合わない」「説明になかったシミがある」といったクレームや返品トラブルに発展しがちです。また、売れるまでの保管スペースや、発送時の梱包も大変な作業です。
メリット:
- 相場より高く売れる可能性がある。
- 愛着のある着物を直接次の人に譲れる。
デメリット:
- 採寸、撮影、梱包、発送の手間が膨大。
- 専門知識がないとトラブルになりやすい。
- いつ売れるか分からず、片付かない時間が続く。
親戚・友人に譲る・リメイクする(費用:無料・技術必要)
着付けを習っている友人や、手芸が趣味の親戚に譲るという方法もあります。もらってくれる人がいれば一番平和な解決策ですが、「押し付け」にならないよう配慮が必要です。
着物は洋服以上にサイズ調整が難しく、また「好み」や「格(TPO)」も重要です。「高かったから良いものよ」と渡しても、相手にとっては「サイズも合わないし、趣味じゃないけれど断れない…」と迷惑がられてしまうことも。
また、自分でバッグや洋服にリメイクする方法もありますが、着物をほどいて洗う(解き洗い)工程だけでも大変な手間がかかります。専門業者にリメイクを依頼すると、数万円の加工賃がかかることもあります。
メリット:
- 知っている人に使ってもらえる安心感。
- 形を変えて手元に残せる(リメイクの場合)。
デメリット:
- サイズや好みが合わず、断られることが多い。
- リメイクには高度な裁縫技術か、高額な外注費が必要。
着物買取専門店に査定を依頼する(費用:無料・現金化)
5つ目の選択肢が、着物専門の買取業者に依頼することです。
「リサイクルショップ」ではなく「専門店」を選ぶのがポイントです。近所の総合リサイクルショップでは、着物の価値がわかる査定員が不在で、重量(キロ単位)で数十円にしかならないことが多いですが、専門店なら作家物や産地物を適正に評価してくれます。
最大のメリットは、「査定料」「出張料」「キャンセル料」などが基本的に無料であること。つまり、リスクなしで「価値があるか」を確認できます。
メリット:
- 処分費用がゼロ。 むしろ現金が手に入る。
- 自宅まで来てもらえる(出張買取)ので、運ぶ手間がない。
- 値段がつかない場合でも、無料で引き取ってくれる業者がある。
デメリット:
- 業者選びを間違えると、安く買い叩かれる不安がある。
- 知らない人を家に上げる抵抗感(宅配買取なら解決可能)。
損せず現金化!着物の処分に「買取専門店」が選ばれる理由
ここまで5つの方法を見てきましたが、「お金も手間もかけず、あわよくばプラスにしたい」と考えるなら、買取専門店の利用が最も合理的です。
「でも、私の着物は古いし…」「シミがあるから売れないでしょ?」と思っている方も多いはず。しかし、プロの視点は違います。なぜ今、着物の買取処分が選ばれているのか、その理由を深掘りします。
古い・シミありでも値段がつく?査定基準の真実

「20年前の古い着物なんて価値がない」と諦めていませんか?
実は、着物の中古市場では「古くても良いものは良い」と評価されます。特に、現代では生産が少なくなった伝統工芸品や、人間国宝の作品などは、多少古くても高値がつきます。
また、シミや汚れがある着物でも、以下のような需要があります。
- リメイク素材としての需要: 綺麗な部分だけを切り取って、バッグや小物、アロハシャツなどに加工する。
- 海外での需要: インテリアやガウンとして、日本の着物は海外で大人気です。
- 練習用としての需要: 着付け教室での練習着として。
大手買取店では独自の販売ルートを持っているため、一見ボロボロに見える着物でも値段をつけてくれる可能性が十分にあります。自己判断でゴミにする前に、一度プロに見てもらう価値はあります。
重い着物を運ばなくてOK!出張・宅配買取の利便性

着物は1枚で1kg近くあり、帯や小物も含めると数枚でかなりの重量になります。これをリサイクルショップに持ち込んだり、ゴミ捨て場まで運んだりするのは、女性一人では重労働です。
買取専門店の多くは、以下の2つの便利なサービスを提供しています。
- 出張買取:
査定員が自宅まで来て、玄関先で査定してくれます。タンスから出すだけでOKなので、重いものを運ぶ必要は一切ありません。「大量にあって動かせない」という方に最適です。 - 宅配買取:
無料の宅配キット(段ボール)に着物を詰めて送るだけ。誰とも対面せずに処分できるので、「忙しい」「人を家に入れたくない」という方に選ばれています。
処分費用ゼロで「即現金化」できる経済的メリット
他の処分方法と比較してみましょう。
- ゴミ処分: 0円〜数百円のマイナス
- 寄付: 1,000円以上のマイナス(送料)
- 買取: 0円〜数万円のプラス
仮に査定額が安かったとしても、処分費用がかからないだけで「お得」です。もし数千円、数万円になれば、家族で美味しいランチに行ったり、新しい洋服を買ったりする資金になります。
「捨てる」はお金を払うことですが、「売る」はお金をもらうこと。この違いは大きいです。
トラブル回避!安心して任せられる業者の見分け方
「着物の買取」というと、「押し買い(頼んでいない貴金属まで無理やり買い取る行為)」のニュースを見て不安に思う方もいるかもしれません。しかし、現在は法律(特定商取引法)が改正され、消費者は手厚く守られています。
安心して任せられる優良業者を見分けるポイントは以下の通りです。
- 「クーリングオフ」の説明があるか: 契約後8日間は無条件で返品・解約ができる制度です。これを契約時にしっかり説明してくれる業者は信頼できます。(参考:消費者庁 特定商取引法ガイド)
- 上場企業、または運営歴が長いか: 運営元がはっきりしている大手業者は、コンプライアンス教育が徹底されており安心です。
- 「お客様相談室」があるか: 万が一査定員とトラブルになった際、相談できる窓口があるか確認しましょう。
値段がつかなくても「無料引き取り」してくれる可能性がある
最終的に「値段はつきません」と言われたらどうすればいいのでしょうか?
実は、買取業者の中には「値段がつかない着物も無料で引き取ってくれる」ところがあります(※業者や条件によります)。これなら、たとえ0円だったとしても、「タンスが片付いた」という本来の目的は達成できます。ゴミに出す罪悪感もなく、リサイクルされるので環境にも優しい選択です。
査定を依頼する際は、事前に電話や公式サイトで「値段がつかない場合の引き取りは可能ですか?」と確認しておくとスムーズです。
まとめ:着物は「捨てる」より「売る」が正解。まずは無料査定へ
着物の処分方法について、5つの選択肢とそれぞれの費用を見てきました。
- ゴミに出す: 罪悪感があり、分別が手間。
- 寄付する: 送料自己負担でお金がかかる。
- フリマアプリ: トラブルや梱包の手間が大きい。
- 譲る: 相手の迷惑になる可能性がある。
- 買取専門店: 費用ゼロ、手間なし、現金化の可能性あり。
こうして比較すると、まずは「買取専門店」に査定を依頼してみるのが、最もリスクが低く、メリットが大きいことがわかります。
「どうせ売れない」と諦めてゴミ袋に入れてしまう前に、一度プロに価値を見てもらいませんか? 思わぬ臨時収入になって、お部屋も心もスッキリするはずです。

