「実家のクローゼットを整理していたら、独身時代に買ったルイ・ヴィトンのバッグが出てきた」
「20年前に買ったものだから、カビ臭いし、内側もベタベタ…もう捨てるしかないかしら?」
もし、あなたがそのバッグをゴミ袋に入れようとしているなら、ちょっと待ってください!
実は今、20年前の古いルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)の買取相場が、かつてないほど高騰していることをご存知でしょうか?
「こんなボロボロのバッグに値段がつくはずがない」と思い込んで捨ててしまい、数万円〜十数万円の損をしてしまうケースが後を絶ちません。今の買取市場では、昔の「スピーディ」や「アルマ」、さらには廃盤になったモデルが、当時の購入価格に近い金額、あるいはそれ以上のプレミア価格で取引されることも珍しくないのです。
この記事では、買取ジャンルの専門家としての視点から、以下のポイントを詳しく解説します。
- なぜ今、20年前のルイ・ヴィトンが高く売れるのか?
- 「スピーディ」や「キーポル」など、押入れに眠りがちなモデルのリアルな買取相場
- ベタつきや破損があっても買取可能な理由
- 1円でも高く売るための「やってはいけない」注意点
古いバッグは「ゴミ」ではなく、今まさに売り時の「お宝」です。この記事を読み終える頃には、あなたもすぐに査定を依頼したくなるはずです。
20年前のルイヴィトンがなぜ高い?買取相場高騰の理由と実例
まず結論から申し上げますと、ルイ・ヴィトンは「20年前の古いモデル」であっても、驚くほど高い買取相場がついています。
一般的なブランド品は、購入から時間が経てば経つほど価値が下がります。しかし、ルイ・ヴィトン、特に「モノグラム」や「ダミエ」といった定番ラインは例外です。なぜ、20年も前の使い古されたバッグが今になって高騰しているのでしょうか?その背景には、明確な経済的理由とトレンドの変化があります。
なぜ20年前の「古いヴィトン」が今高く売れるのか?(円安とヴィンテージ人気)
最大の理由は、「新品定価の度重なる値上げ」と「円安」、そして「ヴィンテージブーム」の3つが重なったことです。
- 新品価格の高騰
ルイ・ヴィトンは近年、原材料費の高騰やブランド戦略により、頻繁に価格改定(値上げ)を行っています。
例えば、定番ボストンバッグの「スピーディ30」。20年前は約6万〜7万円程度で購入できましたが、現在は20万円以上もします。新品が手に入りにくい価格になったことで、「中古でもいいから安く手に入れたい」という需要が爆発的に増え、中古相場全体が引き上げられました。 - 円安による海外需要の増加
円安の影響で、海外のバイヤーにとって日本のブランド中古市場は「割安」に見えます。日本人は物を丁寧に使うため、日本の「中古ヴィトン」は世界中で大人気です。業者は海外への転売も見越して、強気の価格で買い取ることができるのです。 - ヴィンテージ(Y2K)ブーム
若者の間で2000年代前後のファッション(Y2Kファッション)が流行しており、「お母さんが持っていたようなレトロなヴィトン」が逆におしゃれだと評価されています。「オールドヴィトン」というジャンルが確立され、古いデザインこそが求められているのです。
【定番モデル】スピーディ・アルマの20年前の買取相場

では、具体的にどのモデルがいくらくらいになるのでしょうか? 30代〜40代の方が「昔持っていた」確率が高い定番モデルの相場観を見てみましょう。(※状態や時期により変動します)
- スピーディ(25/30/35)
20年前の購入価格:約60,000円〜
現在の買取相場:20,000円〜60,000円
状態が良ければ、当時の定価の8割近くが戻ってくるケースもあります。ハンドルが黒ずんでいても、1万円〜3万円の値段がつくことはザラです。 - アルマ(旧型)
コロンとした形が特徴のハンドバッグ。底面のヌメ革にシミができやすいですが、需要は安定しています。
現在の買取相場:10,000円〜40,000円 - ショッピングバッグ(サックプラ、ヴァヴァンなど)
縦長のトートバッグ類も、A4が入る実用性から再評価されています。
現在の買取相場:30,000円〜80,000円
特に「ヴァヴァンPM」などの小型トートは、ミニバッグブームの影響で高騰中です。
【旅行鞄・小物】キーポルやアクセサリーポーチの買取相場
バッグだけでなく、旅行鞄や小物類も見逃せません。特に注目すべきは「アクセサリーポーチ(ポシェット・アクセソワール)」です。
- ポシェット・アクセソワール
昔は3万円台で買えた、あるいは大型バッグの付属品のような扱いだった小さなポーチ。これが今、スマホショルダーとしての需要で爆上がりしています。
現在の買取相場:20,000円〜60,000円
「ボロボロだから」と捨ててしまいがちなアイテムNo.1ですが、絶対に捨てないでください。 - キーポル(ボストンバッグ)
バブル期に海外旅行用として購入された方が多い大型バッグ。大きすぎて普段使いできないため、押し入れの肥やしになっていることが多いです。
現在の買取相場:20,000円〜50,000円
ショルダーストラップ付きの「キーポル・バンドリエール」であれば、さらにプラス査定が期待できます。
【状態が悪くてもOK】ベタつきやヌメ革の変色があっても値がつく理由

「でも、私のバッグは内側がベタベタして剥がれているし…」
「持ち手が真っ黒で、カビの臭いもするから無理でしょ?」
そう思うのも無理はありません。しかし、ルイ・ヴィトンに限っては、どんなに状態が悪くても「買取不可(0円)」になることはほとんどありません。
- ベタつき・剥がれ: 日本の高温多湿な気候では、合成皮革の内張りが加水分解を起こしてベタつくことがよくあります。しかし、ルイ・ヴィトンの表面(モノグラムキャンバス)は非常に耐久性が高く、内側さえ張り替えれば新品同様に使えます。修理業者が修理ベースとして欲しがるため、値段がつきます。
- ハンドルの黒ずみ・千切れ: ヌメ革部分がボロボロでも、キャンバスさえ無事なら需要があります。
他ブランドなら「廃棄処分」レベルの状態でも、ルイ・ヴィトンなら数千円〜数万円の現金に変わる可能性があるのです。
「廃盤モデル」こそチャンス!希少価値で相場が上がるケース
20年前に購入したバッグの中には、現在生産終了(廃盤)となっているモデルも多いでしょう。実は、これこそが狙い目です。
現行品ショップでは買えないため、「人とかぶりたくない」という層が中古市場で必死に探しています。例えば、モノグラムデニム、マルチカラー、グラフィティなどの限定ラインや、廃盤になった形状のショルダーバッグ(アマゾン、ナイル、ブロワなど)は、「希少価値」というプラスアルファが乗って査定額が跳ね上がることがあります。
「古いから価値がない」のではなく、「古いからこそ価値がある」。これが今のルイ・ヴィトン買取市場の常識です。
20年前のルイヴィトンを買取相場より高く売るための注意点
いくら相場が良いといっても、何も知らずに売ると損をする可能性があります。20年前のルイ・ヴィトンを1円でも高く、適正な価格で買い取ってもらうために、必ず押さえておきたいポイントをご紹介します。
自己判断で修理・補修をしない(逆に減額されるリスク)
最もやってはいけないのが、「きれいに見せようとして自分で補修すること」です。
- 市販の革用クリーナーでゴシゴシ拭いてシミを広げる。
- 剥がれた部分を接着剤でくっつける。
- 色あせた部分をマジックや絵の具で塗る。
これらの行為は、プロの査定員から見れば「修復不可能なダメージ」とみなされ、大幅な減額、最悪の場合は買取不可になります。ブランド品は「オリジナルの状態」が最も価値があります。汚れやホコリを乾いた布で軽く払う程度にとどめ、ボロボロの状態のまま査定に出すのが正解です。
付属品(パドロック・鍵・ショルダーストラップ)を探し出す

20年前のバッグとなると、付属品をどこかにやってしまったという方も多いでしょう。しかし、もし家の中にあるなら、必死に探してください。
特に重要なのが「ショルダーストラップ」と「パドロック(南京錠)と鍵」です。
これらが欠品していると、モデルによっては数千円〜1万円以上査定額が下がることがあります。箱や保存袋はなくてもそれほど影響しませんが、バッグの機能に関わるパーツは査定額に直結します。
総合リサイクルショップではなく「ブランド専門店」を選ぶべき理由
近所の古着屋さんや、家具家電も扱う総合リサイクルショップに持ち込むのはおすすめしません。なぜなら、彼らのマニュアルでは「年式が古い=価値が低い」と判断されやすく、ヴィンテージとしてのプレミア価値を見抜けないことが多いからです。
20年前のヴィトンの価値を正しく評価できるのは、「ブランド買取専門店」や「海外への販売ルートを持つ業者」だけです。
- 専門店の強み: 古いモデルの相場データベースを持っている。
- リペア部門の有無: 自社で修理できる業者は、ボロボロのバッグでも高く買ってくれます。
「近くだから」という理由だけで店を選ばず、必ずブランドに特化した業者を選びましょう。
複数の業者で「LINE査定」を利用して相場を比較する

いきなりお店に持ち込んだり、宅配で送ったりするのはハードルが高いですよね。「安かったら断りづらい」という心配もあると思います。
そこでおすすめなのが、スマホで写真を撮って送るだけの「LINE査定」です。
多くの優良買取店がこのサービスを導入しています。
- バッグの全体、内側、角の写真をスマホで撮る。
- 2〜3社の買取店のLINEに送る。
- 「A社は2万円、B社は3万5千円」といった見積もりが届く。
このように、自宅にいながら相場を比較できます。特に古いバッグは業者によって査定額に差が出やすいため、最低でも2社以上で比較することをおすすめします。
まとめ:20年前のヴィトンは「資産」です。捨てずにまずは査定へ!
20年前に購入し、クローゼットで眠り続けていたルイ・ヴィトンのバッグ。
「古くて恥ずかしい」「ボロボロで汚い」と思っていたそのバッグは、今、円安とヴィンテージブームの波に乗り、予想以上の「資産」へと変わっています。
- スピーディやアルマなどの定番は、数万円の買取が当たり前。
- ベタつきや破損があっても、ルイ・ヴィトンなら値段がつく。
- 自己流の補修はせず、そのままの状態で専門店へ。
断捨離でゴミ袋に入れてしまう前に、一度立ち止まってください。そのバッグを売れば、家族でおいしい食事に行ったり、新しいバッグを買う資金にしたりできるかもしれません。
まずは写真を撮って、LINE査定で「今の価値」を確かめてみることからはじめてみませんか?あなたの思い出の詰まったバッグが、次の誰かの宝物として輝くチャンスです。

